調剤薬局のM&Aの流れはどうなっている?
おおよそ調剤薬局のM&Aの流れは「事前準備」「買い手選考」「契約の取り交わし」の過程に区分けすることが可能といえます。
当然 契約の締結のスケールや複雑さによって必要となるは期間状況次第ですが、薬局の売却の検討から始まり契約の取り交わしまで必要とされる時間は、約3ヶ月から1年になります。
会社組織の売却の下準備について
会社の売却を決める前に検討しておくべき重要事項があります。
具体的には、別の選択肢はないか、そして事業継承ならば後継としての適任者がいるのか等です。
仮に事業撤退ならば、事業の拡大の余地は現実的にないか、どういった企業に買って貰いたいかなどがあげられます。
そしてM&Aアドバイザーの取捨選択、契約の取り交わしになります。
まず薬局M&Aの専門家と言えるアドバイザーと契約の締結をします。
キャリアと実績があまたあるアドバイザーをきちんと選び、機密保持並びに業務内容、報酬で揉めないように契約の締結を結ぶことが大事になります。
企業売却の成果はアドバイザーによって決定されると言われるほど、調剤薬局のM&Aにおいて大切な存在といえます。
アドバイザーを選択するときには、重要なポイントは忘れずチェックすることが大切になります。
経験が豊富か 、法律や会計、税務などの専門的な知識があるかなどです。
薬局は通常のM&Aとは相違する部分もあることから、専門で取り扱う業者が望ましいです。
買い手の選考においての一連の流れ
それから、提案の関係書類の作成を実行します。
決算書等の関係書類を提出し、そうしたものを検討材料としてアドバイザーと一緒になって買い手を対象にした提案資料を作ります。
そしてアドバイザーが薬局の資産価値を検証してくれます。
そうするためには、決算書等の資料提出が必要不可欠です。
さらに買い手の候補に対しての打診を行います。
ノンネムシートと言われている匿名の買い手の概要を活用して買い手に対して打診します。
打診前には非常に重要な資料を手放して良いかのチェックが行われます。
そして秘密保持の契約の締結をします。
買い手の候補が関心を示し、一層細かい情報を求められたケースで秘密保持契約を締結します。
この機会に薬局名、あるいは細やかな情報が買い手候補に対して開示されることになります。
秘密保持の契約を交わした後は、薬局名もしくは事業の中身、財務に関する情報などを細部にわたって示したIMという関係書類を買い手に対して提示することになります。
買い手については、IMに掲載された情報を通して、対象とした薬局並びに事業の評価を行なって買収をするか比較検討することになります。
両方ともに売却、買収を進行させたいということになれば、経営陣間のトップ面談を実施します。
売却、買収となった経緯を話し合い、経営方針など疑問点を解消しあう場所です。
したがって疑問点をなくす機会とすることが重要になります。
契約の取り交わしに関する一連の流れ
トップ面談によって納得ができる相手であると判断されたケースでは、買い手サイドから意向証明書が出されることになります。
意向証明書と言いますのは、買収メソッドや買収に関する値段といった提案がかかれた資料ということになります。
それに加えて、並行してアドバイザーが両方の間に立って、必要な条件面のすり合わせを行ないます。
そして基本合意契約書の取り交わしになります。
意向表明書に同意した場合、新たな形で両者が合意している必要な条件が明記されている基本合意契約書を作って取り交わします。
そして、 買い手サイドは売り手サイドの薬局を一層細かく見極めるためにデューデリジェンスを実施します。
デューデリジェンスと呼ばれるのは、弁護士もしくは税理士などが薬局店舗の監査に取り組むことで、可能な限り店の全貌を知りリスクを予防することを目的にしています。
デューデリジェンスの結果において問題なければ、いろいろな必要な条件を細部にわたって決めていきます。
それに加えて、最終的価格はこの時決めます。
社員の処遇やスケジュール 、支払い方法なども、この時に結論付けるようにしましょう。
最終譲渡契約書の取り交わしにより契約の締結は完了します。
しかしながら、現実には細やかな手続きもしくは引継ぎ作業などが終わればクロージングということになります。
M&Aを検討しはじめてからクロージングを完結するには、たくさんのステップを踏むことが求められます。
状況によっては順序がいくらか前後することもあり得ますが、原則としてこうした順序になります。
あらためていうまでもなく、細かい手続きなどについては専門家に相談しながら慎重に進めていく必要があります。
そして、スムーズにいかないときはコンサルタントの助言を受けながら、細心の注意を払って進行させていくことが必要不可欠になります。